942,000,000km

ここに身を置いて、気付けばもう一年が経った。あれ以来状況に大した変化や、成長があったか。改めて振り返ると、ない。現在のぼくというのは所詮二十四時間前のぼくの続きでしかなく、明日のぼくというのも現在のぼくの続きでしかない。だから、人格は不動なのだと決め付ければそれはただの頑固者だ。そうではなく、現在と過去の自分を分け隔てて比べるのに、本初子午線を当てにするのはあまりに拙いと感じた。
状況の変化や自覚がない割に、自分が書いた過去の記事を読み返すと、現在のぼくとは異なる考えがところどころに見つかる。思うに、書き留めておいたからこそ、その違いは浮き彫りになったのだろう。実態を持たない精神といえど、不定形というだけで実在しないわけじゃない。絶えず表皮を微細に変化させていく。形を記録しておくことでやっと比較が可能になる。自己比較の物差しとして機能しているということは、滅多に人が寄らないこのブログにも続けた意味があったのかも知れない。
元より、金の絡まない道楽だから、そんなものあろうとなかろうと構わないんだけど。