夏休み

絵日記、読書感想文、自由研究、ドリルエトセトラに追われていた日々はもう昔のことだけど、夏休み子ども科学電話相談のまとめを見て、近所の田んぼでカブトエビやオタマジャクシを乱獲しに行っていたことを思い出した。最近、当時住んでいた家の付近を散歩したんだけど、ほとんどの田んぼは埋め立てられていて、跡地にはオサレな住宅が建っていた。時が経てば変わるもんだなあと感心していたんだけど、件のまとめに載っていた子どもの質問集を見て、小さい頃なら疑問に思っていたはずの物事を、物事とはそういうもんだと思考停止して不思議に思わなくなっている自分に気付かされた。景色を眺めて、他人事のように時の流れを受け止めている場合じゃない。「あのとき」の感動が埋没していく。場所も思考も知らずの内に。そう思うと、ちょっと怖いなあ。